こんにちは!するどいプランナーです!
今回は「ガチャの調整:ミクロとマクロ」についてのお話です。
ゲームでは確率が多用されますよね。
敵とのエンカウント率であったりとか、敵を倒したときのアイテムドロップ率とか、バトル中の状態異常の発動率だとか。
ですが今回はガチャにフォーカスして書きたいと思います。
◆マクロな視点:集計量
ガチャは売り物である場合が多いので、「全ユーザーでの流通量」や「そこから生まれる売り上げ」などの集計量を考えなくてはいけません。
例えば1万人のユーザーがいるゲームで
「100人くらいのユーザーに手に入れて欲しいから、1%の排出率にしよう」
というようにマクロな集計量だけで考えて調整してはいけません。
体感を疎かにすると、ユーザーが離れてしまうからです。
◆ミクロな視点:体感
1%のガチャを試しに自分で引いてみたとします。100回引いて、1回も当たらない確率はいくつになるでしょう?
ですね。直感よりかなり高いのではないでしょうか?
(そんなことないよ、という方はかなり確率に慣れていると思います!)
- そのガチャを100回実行しても耐えられるような演出やコストになっているか?
- 体感として何回くらいでギブアップしそうか?
- そのタイミングでおまけをつければ納得してもらえるか?
というように体感について考えていくのがミクロな視点ということになります。
◆再びマクロな視点:体感のばらつき
確率ものの調整は、確率が関係しない要素の調整より難しいです。今自分が体感したこと自体がランダムの結果なので、体感ベースで調整しにくいからです。そして確率が低ければ低いほど、体感を当てにしにくくなります。正しく体感を得るために必要な試行回数が増えていくからです。(参考:ガチャの確率データが正しいかを確認する )
そのため、再びマクロな視点を取り入れることが必要になってきます。
1%を100回引いた時、1~5回当たる確率は
となります。当たらない人が36.6%、1回当たる人が37.0%、2回以上当たる人が26.4%になるということですね。
- これは想定通りのばらつきだろうか?
- ばらつきを減らすにはどうすればいいか?
というように考えていくのが再びマクロな視点ということになります。
◆まとめ
・ガチャの調整をするときは、マクロ⇒ミクロ⇒マクロの順で考えよう
・マクロで総量を調整しよう
・ミクロでユーザーの体感を調整し、マクロでばらつきを調整しよう
次回は今回の内容をより具体的にして「確率の比較例」について書こうかなと思います。
※補足
体感を良くしたいからといって、ガチャのようなお金を払って提供しているランダムを、ユーザーに告知していない方法で調整するのはルール違反です。ポイント制などユーザーに告知できる形で行いましょう!